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| 第93回 |
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(戦争編)
戦後、日本は暫くアメリカに間接統治された時代があった。
アメリカは民主主義という治療薬を日本に注入し、日本人への思想教育の特効薬として多くの改革を行った。
その結果として旧日本帝国主義がいかに歪だったかを、日本人の誰でもが理解できるようになった。
一方、旧ソ連は大量に捕虜にした日本兵をシベリアへ強制連行し、そこで徹底した共産主義を植えつける思想教育を行い、やがて大量の抑留捕虜たちが日本へと戻されたのである。
戻った彼らがクーデターを起こすテロリストや、徹底した共産主義者になったというのではない。シベリア抑留者たちは日常の考え方の中に、程度の差こそあれ左翼思考を持ち込んだということだ。これは旧ソ連が仕掛けたことであり彼らの責任ではない。
戦後、「歌声喫茶」が日本全国に雨後の筍のように林立した。ロシア民謡を肩を組みながら大合唱し、様々な左翼思想の話が熱烈に語られていったのは偶然ではない。
中国は、戦争中のどんな出来事も巨大化させ、全てを日本軍の仕業にしては弾劾し、「社会党(社民党)」を通して反戦運動の中に左翼思想を注入した。
巨大な労働組織や日教組の中で、確実に左翼思想が根をおろし、自国を守る力さえ「悪」とする運動を起こしていったのだ。
その頃、私たち戦後の団塊の世代は、小学生から「戦争は悪」「武力は悪」「旧日本軍は悪」と教えられてきた。
その結果、日本を守る自衛隊は悪である武器を使うため、悪になるという思想が学校を通して日本中に根付いたのである。世界中で、本気で軍事力を悪と信じている民族は日本人ぐらいだ。
イエス・キリストの教えから武器を持たぬならまだしも、日本にそれを教え込んだのは旧ソ連であり、チベットを血の海にした中国なのである。
アメリカもそれに荷担していた。「朝鮮戦争」さえなければ、日本を旧帝国時代に逆戻りさせないための左翼思想は黙認できたが、北朝鮮の南下と共に、最後には日本に自衛隊の前身を作らざるを得なくなる。
原爆を落されたことで日本に反戦思想が根付いたのは分かるが、核兵器廃絶運動に左翼組織が近づき、その運動を利用して「自衛隊=防衛行為=悪」の運動を日本中に加速させたのである。
どんな小さな生物さえ、体内に浸入する異物を撃退する白血球やマクロファジーなどの防衛機能が備わっている。それがないと命を失うからだ。
「社会党(社民党)」などは、日本を守る自衛隊を戦前への回帰として解散させることを強く叫びつづけた。
これはさっきの例を出すまでも無く無茶苦茶な論理なのだが、その背後に中国などの社会主義国がいた。戦後、偏った左翼的教育を受けてきた日本人の多くは、それが矛盾とは思わなくなっていった。異常なほどの罪悪感を与える意味では、彼らのマインドコントロールは成功したと言える。
もし日本が戦争に勝っているか、交渉でソフトランディングできていれば、こんな奇妙な教えでは誰も騙されなかっただろう。
世界中のどの国も、戦争に勝ったり負けたりを繰り返す歴史をもつ。が、こんな思想を信じ込んだのは日本人ぐらいだ。
それでも日本が戦争に荷担しないですむなら、それはそれでいいじゃないか・・・・ということは、全てアメリカ人に戦争を肩代わりさせればいいということなのか?
北朝鮮が日本に向って異常な復讐行為を開始しても、日本には関係無いと、丸投げでアメリカ人に闘わせ、その間、茶の間でTVを見ながら高見の見物をする気なのか?
それでまともな独立国なのか?
自分を自分で守る意志の無い国は、そういう人間同様に嫌われるし軽蔑される。
世界も日本に力がある間は裏で小馬鹿にしていたが、今では「ムーディズ」の下した日本の長期国債の2ランク落ちなど、もはや唯一の経済さえ改革出来ない日本を大ぴらに馬鹿にし始めている。■
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| (03/05/09) |
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