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第59回
 1970年代の全共闘世代を最後に、自民党は文部省と共に「教育の去勢」を全国的に執行した。
 暴れるのが主に男子であるため、小学校から教育を通して大人しい人間に仕立て上げる教育が徹底されたのだ。突出する才能があっても、平均値が重要と教え、「偏差値」が支配する教育を徹底させた。
 結果、全てが平均でフラット、個性の無い男子が大量に育成されていったのである。女子も文部省の影響下にはあったが、女性は成長するに従って男子ほど省みられなくなった。
 かくして「ゆとり教育」を最後に“無個性人間”が学校を通して大量に製造され、男子は大学を卒業する頃には、見事なまでに従順でマニュアル化した行動しかできない「草食男子」となった。
 その間、世界情勢は大きく変化し、リーマンショック以降、日本の起業も個性の無い人間を不要とする風潮が支配した。個性が欠落した日本の若者を採用するより、様々な個性を持ち、自分の意見を主張できる若者を海外に求め始めたのだ。
 これを「異能力重視」といい、様々な異能力を数多く配置することで、どんな状況下でも企業が生き残れるようにしたのだ。勿論、2カ国語、三ヶ国語は常識で、海外派遣も喜んで赴く。
 引っ込み思案で内向き思考の日本の男子など不要になったのである。
 特に大企業は、どこを切っても同じ顔の金太郎飴社員は必要なく、個性が伸ばされた外国人を率先して雇うようになった。帰国子女も含まれ、今や海外経験者は大企業ほど欲しがる時代になった。
 かくして男子より無視された女性たちは、がんじがらめの男性の没落により、結果的に浮揚して、ついに20歳代の女性の収入が男性を抜く(2010年度)結果になった。
 今や日本の女性は元気で、どんどん男子の領分に入っていくが、マイナス思考の男子たちは、家に引き篭もって出てこなくなった。
 渋谷や品川の待ち合わせ場所も一気に様変わりし、女性が待ち合わせる相手は女性が殆どで、男性社員たちは、一目散に部屋に返り「立て篭もり」と称してゲームやネットに明け暮れる。
 こうして自民党の怠慢と悪行の犠牲となった若者たちは、人生を棒に振る結果にもなりかねない事態に陥った。
 今、民主党を「今年度予算」を人質に攻撃している自民党とは、今まで霞ヶ関の官僚と共に悪行三昧を行いつづけた国会議員で溢れている。
 が、無知な老人たちの後押しで、再び与党に戻るよう策略し、政治よりも政局に走っている。小沢を排斥した民主党は、大学サークル的な能力しかない素人集団である以上、再び自民党の時代に戻すのは、極悪犯罪集団を刑期半ばで復帰させることと同じである。
 小沢一郎は、名古屋、大阪などの地方新党とタッグを組む動きを見せている。
 小沢が何かを掛けてくれないと、この国の政治は滅亡してしまうだろう
(11/02/22)
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