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支局 |
第55回 |
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小沢一郎という重石をなくした民主党は、ただの大学サークル程度だったことが露呈した。
鳩山政権で国家戦略室に社会主義者の仙石由人が選ばれた段階で、アメリカのような民間から抜擢された頭脳集団(シンクタンク)が存在しないことが判明し、小沢が背後でいつもカバーしなければならなくなった。
鳩山は霞ヶ関に脅されて沖縄の普天間基地を必要以上に過大評価したが、部隊の実態はアメリカ人救出部隊に過ぎず、沖縄の国防とは無縁のヘリ部隊である。さらに米軍は数年前から本隊をグアムに移すことを決めており、朝鮮半島有事の際は、沖縄から海兵隊を出撃させるより、グアム基地から出動させる方が展界が早いと分かっていた。軍事訓練も沖縄では不可能になりつつあり、グアムに移る方がアメリカ軍にとってもメリットがあったのだ。
鳩山は霞ヶ関の官僚たちにまんまと騙されたのである。
菅直人は、「官僚って馬鹿ですからね」と言い切っていた男だったが、ものの見事に財務省官僚に首根っこを押さえ込まれ、今では霞ヶ関の奴隷と化している。所詮、大学サークル程度では伏魔殿に太刀打ちできなかったということだ。
裏を返せば、政治の裏の裏まで知り尽くす小沢でないと、霞ヶ関を使いこなせないということだ。
今、小沢に期待されるのは、民主党を割って出て50〜100名を確保することである。そうすれば売国内閣率いる民主党は崩壊し、ガラガラポンによって長期政権可能な新たな政党が構築されるかもしれない。
しかし、小沢は再び「壊し屋」として揶揄され憎まれるため、民主党の自然崩壊、つまり「解散総選挙」まで民主党を割るのを待つ手もある。そうすれば壊し屋のイメージは少なくなり、小沢主導の新たな政党が生まれるかもしれない。今の小沢に民主党へ義理を果たす理由は無くなったということだ。■
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(10/11/24) |
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