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第52回
 小沢一郎が「民主党代表選」に敗れた直後、露骨なまでに小沢批判を繰り返していた「ニューヨーク・タイムズ」紙は、“これで普天間問題は順調に行く!!”と諸手を挙げて報道した。要は、アメリカ軍の日本支配が確立することを露骨に表現したということだ。
 「ウォール・ストリート」の電子版も、小沢の落選を大歓迎で迎え、これでアメリカ経済は助かったとばかりに大喜びした。
 ドルを無尽蔵に刷って大儲けできるアメリカの責任は、「基軸通貨」としての安定である。しかし、今のアメリカは円(日本経済)だけを犠牲にし、アメリカだけが生き残る禁じ手に出た。小沢はそれにストップを掛けようと出馬したため、アメリカは徹底的に小沢を弾劾したのである。
 ホワイトハウスのクローリー次官補は、満面の笑みを必死に隠しながら「日本の国内問題だ」でコメントを終えた。
 これは「アメリカが悪いのではない。日本人が自分たちで選んだ道だ」と言っているのである。愚かな日本人は、馬鹿なマスコミ誘導でまたしてもアメリカに騙された。
 今度はほぼ完全に自分たちの首を絞めたことも分からず、「アメリカが喜んでいるので、とり合えずは良かった」という愚民の群である。日本経済完全壊滅で初めて気づく馬鹿の群と言ってもいいだろう。
 世の中の誰も言わないのでハッキリ言うが、騙される世代はいつも決まっている。「小沢が1億円も紙袋に入れていたなんて許せねえ」で怒る短絡世代、今や膨大な数にのぼる老人世代だ。最長寿国の日本では老人の数は地方だけに留まらない。
 極論とは思うが、彼らの多くは反省しない世代である。自分の恥を徹底的に隠すことを最重要とするため、反省しないのである。援助にしても出すのは嫌だが頂戴するのは幾らでも頂戴する世代でもある。言いすぎだろうか?そうではないだろう、自分たちの親やその親を見れば否定できるだろうか?
 彼らのほとんどは、戦前は天皇陛下を崇拝したが、戦後は一夜にしてマッカーサーを崇拝するほど節操の無い世代と言ってもいいだろう。要は「お上崇拝」が中核を占めるため、戦前は軍部に、戦後は自民党に、官僚に、アメリカをお上と仰ぎ服従するだけなのだ。
 命令とはいえ、戦争中は外国で略奪をほしいままにした彼らは、戦場で大変な目にあっただろうが、若者世代を指導できるような世代ではない。自分で判断し行動をするための情報分析能力が著しく欠落しているからである。
 さらに歯に衣を着せずにハッキリ言うと、これから先も彼らは、若者たちの賃金から、莫大な額の税金と年金を吸い尽くしながら長寿を謳歌し、日本を滅ぼし去るまで徹底的に霞ヶ関やアメリカに騙され続けるだろう。
 これを大袈裟というなら、あなたはよほど人間が出来ているか、愚か者のどちらかだ。
 現在、日本が一方的にドル、ユーロ、元に完全敗北中である。このままでは近いうち円は紙屑同然になるが、欧米のハゲタカ・ファンドが円高に目をつけ、それを加速させて大儲けする暴挙に出てきた。 
 情報分析も経済戦略も全く無い老人世代に対処できるはずは無いが、今の日本は、先の「参議院選挙」で地方の老人票が力を発揮し、今回の「民主党代表選挙」も、地方老人の意向を恐れる国会議員や地方議員が、結果的に毒にも薬にもならない人間を総理大臣に座らせた。
 つまり今の日本は、都心部の5倍の票力をもつ老人の判断で動くようになってしまったのである。これをマスコミは「民意」としておだて上げ、「天の声」とまで言い切る。
 日本の政治を動かす「世論( ヨロンではなくセロン)も、一日の大半をTV漬けでおくる老人たちによって左右される時代になった。マスコミ誘導が簡単にできる時代が本格的に到来したのだ。
 それは国際政治というFー1レースの場に、レーサーとして老人を送り込むと同じで、今や日本は途方も無く危険な状況に陥ってしまった。
 その状況に気づいている日本人は、果たしてこの国にどれだけいることか
(10/09/16)
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