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第79回
 ニューヨークのツインタワーの倒壊でアメリカ全土が緊急事態体制に陥った。
ペンタゴンも一部が倒壊し、これでホワイトハウスもテロリストの最初の思惑通りに倒壊していれば、アメリカの「経済・軍事・政治」の三本柱が一瞬にして破壊されていたことになる。
但し、それはあくまでも物質面のだけのことであり、仮にテロリストの思惑が完遂されたとしてもアメリカは何も変わらなかっただろう。むしろ火に油を注ぐ結果になっただけである。

 今回の事件は非常に謎が多い。先に申し上げておくが、今回の事件における真相は、JFK暗殺同様、絶対に表に出ることは無い。そのことから様々な憶測が雨後の筍の如く涌き出てくるだろうが、アメリカ政府が口を閉ざしつづける限り、たとえそこに的を得たものがあったとしても、所詮は憶測の域を出ない空論の一つとして処理されてしまう運命である。
真相で表に出てくるのは、全てアメリカ政府にとって都合のよい部分だけだ。

 私はアメリカについてビン・ラディンのように一方的に嫌ってなどはいない。むしろ好きな国の一つである。しかし軍部がアメリカの実権を裏で握り、シークレットガバメントがNSA(国家安全保障局)と足並みを揃えて世界制覇を画策している体質を憎むだけなのである。これは妄想ではない。アレクサンダーやジンギス・ハーンに限らず、超大国になればなるほど軍人は世界征服を夢見るものだ。ある意味では死の商人もである。
今回の真相は、「ビン・ラディンとその背後にある組織のテロ計画を、アメリカが黙認して実行させた・・・」というところだろう!

 リメンバー・パールハーバー(真珠湾を忘れるな)は、何も不意打ちを忘れるなというアタックに対する戒めだけではない。真珠湾で使った手口を思い出せという裏の意味も含まれている気がする。物事には必ず裏があり陰陽で成り立つとすれば、この解釈はあながち間違ってはいない。
特に世界規模で大きなことを成すような場合、たとえ超大国アメリカとはいえ一方的に押し進めるだけでは世界はついてこないし反感を買うだけだ。だから世界規模の何かを達成する為にはそれだけの大義名分が不可欠なのだ。特に戦争に結びつくような大義名分には、不意打ちともいえるアンダーアタックが不可欠だろう。それもできるだけ大きな被害が必要で、映像でそれを世界中に配信できれば言うことは無い。祭の花火もできるだけ大きい方がいいのである。

 更に言えば、ビン・ラディンの配下にアメリカが送り出したスパイが含まれていないわけがないと考えるのが常識だ。その人間はイスラム原理主義者の中でも相当に高い地位にいる人間である。更に、高層ビルの何処にアタックさせれば倒壊できるかも綿密に計算できる人間であり、アメリカのセキュリティの盲点を伝えることの出来る人間だ。何も本人が全て考える必要は無い。そういう専門家の手づるを持つ立場の人間ということだ。

 申し上げておくが、国内航空機をハイジャックして政府の重要施設に自爆テロする可能性など、アメリカはとっくに考えていた手口だ。なぜなら絶えずアメリカは元テロリストたちに資金を与え、セキュリティの裏をかくやり方を、定期的にリポートで提出させているからである。実際、今回の航空機をハイジャックした自爆テロと同じ小説もアメリカで出版されている。

 飛行場のチェックも、プラスチック拳銃であろううと竹ナイフであろうと、間違い無くスキャンできる装置も既に存在していて、一部の空港には配備されている。その性能は装置の前に立った乗客の陰部までがハッキリ見えるほどの性能といえば、それがどれほどの装置かが分かるだろう。

 但し、プライバシーの問題で完全配備が行われなかったのだ。おそらく今回の事件で、やがて完全配備が義務付けられるだろうが、危機管理を叫ぶアメリカにすれば非常に手ぬるい対処だったと言わざるを得ない。しかし今回の事件で大義名分が出来た以上、ごく自然な成り行きでこの装置が全米、いや世界中で使われることになるだろう。これを裏で言うと、目的は達成されたので、全米配備をもはや止めておく必用は無くなったということになる。

 とはいえ、今回のテロ行為で亡くなった方々には何の責任も無い。残された御家族のことを思うと何と申し上げていいか分からないが、やがてアメリカは彼等のために正義のラッパを吹き鳴らし“悪いインディアン”を倒しに騎兵隊となって海を渡るだろう。そしてその先にあるのは、無限に繰り返される復讐劇の繰り返しをはらむ、血塗られた世界が待ち構えているだけなのだ。
(01/09/14)
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