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支局 |
第64回 |
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日本のお家芸のアニメ産業市場は日本国内で3000億円、世界市場では1兆円超の有望ジャンルだが、韓国と中国に追い抜かれるのは時間の問題である。
日本では、アニメーターが一枚一枚手作業で描いているが、賃金は1枚3500円程度である。多くの場合、優秀なアニメーターでさえ出来払いのため、月収30万円程度が限界とされる。60代でもそれは変わらない。
それに対して、日本政府は全くのほったらかしで、何の援助も戦略も無い。せいぜい麻生時代の自民党がぶち上げた「箱物国営漫画喫茶」が限界だ。
一方、韓国や中国は、21世紀直前、国策として大規模な国営アニメーター学校を上海、湖南、ソウルに建設し、莫大な資金援助を与えている。中心にいるのは、無能無策な日本に愛想を尽かした日本人アニメーターや監督たちで、 高い地位を与えられ、今も一本釣りで引き抜かれている。
日本政府の無能さと無策ぶりはアニメ産業にも如実に表れて、霞ヶ関が世界一とふんぞり返っている漫画界も同様の運命が待ち構えている。
大規模な引き抜きが計画されているからだ。漫画家だけではなく、編集長や編集者もまとめて引き抜くのである。そのため、今のままなら5年以内に日本は漫画もアニメもゲームも全て中韓に追い抜かれ、電化製品と同じく二度と追いつけないだろう。
生き残るのは公務員として身分保証された官僚と政治家だけになる。■
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(11/09/07) |
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