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※「十二類絵巻」より |
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日本の妖怪 龍 |
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今回は日本では馴染み深い「龍」を取り上げてみよう!
龍の生まれは古代中国で、頭に二本の角を生やし、五本指の四本脚で背中に81枚の鱗を持つとされる。「竜」とも書いて十二支の五番目の「辰[タツ]」に当たる。統計学が正ししければ、おそらく日本人の十二分の一が辰年生まれのはずだ。
辰はシンとも読み。年月日、方角、時刻なども示す。たとえば辰の方角といえば「東南東」を指し、時刻で言うなら「午前八時頃」となる。あるいはその前後2時間を「辰の刻」という。これらは勝手につけられたものではなく、ちゃんとした法則にのっとっている。
前述したように辰は十二支「子[ネ]・丑[ウシ]・寅[トラ]・卯[ウ]・辰[タツ]・巳[ミ]・午[ウマ]・未[ヒツジ]・申[サル]・酉[トリ]・戌[イヌ]・亥[イ]」の中で五番目である。
そこでまず方位だが、360度四方を十二支に当てはめ、各30度づつを十二支の範疇とした。十二支は古代中国で誕生したので、北斗信仰の北を起点として星座が回転する方向(右回り)に十二支が区分されることになる。
すると順番から辰は五番目なので東南東となるわけだ。これが丑と寅の中間の方向なら「丑寅(東北)」になり、昔から「鬼門」と呼ぶ方向になるわけである。
時刻も同様で、一日24時間を十二支で区切ると各十二支のブロックは2時間づつとなる。よって、午前0時を挟む前後1時間の「子の刻(午後11時〜午前1時)」から始まり、五番目の「辰の刻」とは午前7時〜9時までの時間となる。
これを更に発展させたのが「六十干支」で「甲子[キノエ]」「庚辰[カノエタツ]」「庚寅[カノエトラ]」・・・・などが作られ、60の組み合わせで物事を決めるのである。
たとえば毎年春夏になると全国球児の憧れとなる「甲子園」も元は六十干支から来ている。甲子とは六十干支の一番目で縁起の良い「吉祥年」とされ、それに該当する日を「吉日」とされた。今の暦で吉日とは甲子のことである。よって甲子園は縁起の良い西宮の地に建てられた球場という意味をもっているのである。
又、「高松塚古墳」の壁に描かれていたことで知られる「四神」の中にも竜である「青龍(蒼龍)」がいる。これは「二十八宿」という、天球上の月の位置を決める暦術なのだが、いつの間にか大吉などの吉凶判断に使われることになる。
さて本題に戻るが、もともと龍は妖怪ではない。むしろ「竜神様」のような神として崇められてきた架空の聖獣なのだ。その意味では四神の「朱雀」「玄武」「白虎」などの聖獣と同じで、「麒麟」「鳳凰」などの架空の動物とも同じである。ところが、それらの聖獣たちの中で龍だけは日本では特に別格に扱われることが多いのは何故なのだろうか?
たとえば大きな神社に行くと必ず境内にあるのが「手水舎」である。そこで手を洗い口を濯いで神様を参るが、竹筒を通しただけの手水舎もあるが、龍が飾られ口から清水を流しているところが多い。それは竜神が水と深く関わることを示しているが、寺でも同様に龍のある手水舎を見ることもある。
明治時代の「神仏分離令」までつづいた「神仏混淆」の影響でもあるが、実際に仏教でも龍は航海や雨乞いの守護神として祭られ、「竜王(八大竜王)」として崇拝されているのである。それはそれとして、とにかく日本では麒麟や玄部よりも龍が好まれてきたことは事実なのだ。
「上り龍」といえば縁起の良い代名詞だし、「竜虎」は二大巨頭で力強く英雄的な偉大さを示す意味で縁起が良い。とにかく西洋と違い東洋では龍は退治すべき対象ではない点が重大なのである!
西洋で龍が悪者になった最大の理由はキリスト教である。特に『聖書』の中では龍はサタンの象徴であり、黙示録のリバイアサンは正に天使に退治される憎むべき怪物になっている。
一方東洋では龍は神である。だから西洋のキリスト教徒は東洋を悪魔崇拝地域と短絡視する。よって軽蔑の対象となったのだが、西洋では悪魔が東洋では神・・・・・いったいどちらが本当なのか?
答えは勿論どちらも正解。両方を鏡合わせで見ると答えがわかる。
龍はサタンの象徴でもあるが、同時に蛇もサタンの象徴。つまり龍と蛇は同じ意味を持つことになるのだ。
となるとイエス・キリストも蛇(モーセが掲げた救いの象徴の蛇)で、サタンもエデンの園でイヴ(エバ)を騙した蛇となる。
よって日本の寺社仏閣は、間接的とはいえイエス・キリストの象徴を置いていることになるのである。だから神社には巳が住むという言い伝えが残っており、原始キリスト教徒だった「秦氏」が治めた日本では、特に龍を神聖視するのだ。■ |
1:ろくろ首 |
2:提灯小僧 |
3:天狗 |
4:鬼 |
5:一つ目小僧 |
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6:河童 |
7:九尾の狐 |
8:鵺(ヌエ) |
9:猫又 |
10:龍 |
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11:のっぺら坊 |
12:人面樹 |
13:足洗い屋敷 |
14:狸 |
15:送り拍子木 |
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16:灯りなし蕎麦 |
17:片葉の葦 |
18:おいてけ堀 |
19:落ち葉なしの椎 |
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