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第155回
 最近、団塊の世代をターゲットとする商品が相当出回りはじめた。
 団塊の世代は、年金と退職金をもらえる最後の世代とされ、比較的お金にゆとりがあるからである。各企業は、今まで無視してきた叔父様世代に、手のひらを返したように次々と商品を開発している。

 筆者は団塊の世代ではない。正確には1年遅れのため団塊に入れなかったが、団塊の世代の特徴を共有する意味では同世代といっていいだろう。
 この世代は、子供の数が非常に多かったため、家族の中の兄弟姉妹の数も多かった。
 筆者の小学校における1クラスも、平均50人以上の5クラスあり、1学年250人というのが相場で、6学年なので1つの小学校の学生数は1500人だったことになる。都会も田舎も日本中がマンモス校だったのだ。

 しかし、当時は食うのがやっとの時代で、男女に限らず、欲しい物があっても我慢しなければならなかった。
 団塊の世代はそういう幼少期を過ごしたためか、今頃になって、当時買えなかった物を買うようになっている。いわばトラウマの埋め戻しという現象が団塊の世代に起きており、各企業はそこを狙っているわけだ。

 出版業界も例外ではない。団塊の世代憧れのハーレーダビットソンを毎週パーツごとに購入して組み立てていく本や、就職列車の定番だったDー51機関車を毎号のパーツで組み立てていく本、憧れのイタリアスポーツカーのフェラーリのミニカーを毎号集めていくシリーズ、昔懐かしい日本車をミニカーで集めるシリーズ等々。筆者はどれも全部購入している。
 おそらく団塊の世代を狙った雑誌も登場するかもしれないが、筆者もそういう雑誌が出るなら載せたい漫画シリーズがある。何なら、団塊の世代だけのホームページを立ち上げ、そこに団塊の世代に通じる作品や漫画を載せてもいい。

 団塊の世代は海外への憧れが強い世代でもあり、老後は海外で過ごしたい、あるいは1年の半分は海外で生活したいと思う人が多いとも聞く。長い間、荒んだ都会生活を過ごしてきた反動から、第2の人生はのどかな田舎で過ごしたいと移住する人たちも大勢いるという。

 おそらく、そういうことができる世代は、団塊の世代をピークにしてやがて無くなってしまうと考えられる。日本が今のままアメリカに追従するなら、退職金制度も近い将来見直されることが確実だからだ。
 なぜなら、アメリカでは退職金など存在しないからである。その代わり、定年もまた存在しない。だからアメリカでは一生学び続ける生涯教育が常識化し、社会に出てからも資格や教養を身に付けていく。

 だから筆者は、団塊の世代を、日本の古きよき時代を生きた最後の世代と思うのだ。
(07/11/29)
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