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第103回 『東京の消えた風景』
 小学館の「ショトルシリーズ」の中の、懐かしい時代を思い出させる『東京の消えた風景』である。
かといって、終戦の頃までさかのぼることなく、団塊の世代が青少年か青年の頃の時代を切り取っている。
だからこそ逆に”消えてしまった風景”への印象が大きく、出版側もそこを狙っての発行だったのだろう。
都区別に分けているので非常に見やすく、比較もしやすい。
が、じつは都内から既に消えてしまったと思われている木造平屋の下町風景や、トタン屋根などの家が、都内の大通りから一本入った所に無数に残されている。
丸の内の狭い局地的な部分を除けば、たとえ新宿、池袋、原宿、渋谷でも、昔の風景がそのまま数多く残されている。
その典型が上野から浅草界隈だろうが、むしろ東京には高層ビルや超高層ビルの方が圧倒的に少ないのだ。
地方の人は、その点を誤解しているが、都内の大通りの路地裏には、消えたはずの風景が今もそのまま残る別世界の東京が広がっている。
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