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飛鳥昭雄の漫画家人生
第78回 漫画「人面犬」
 人面犬が大ブームを巻き起こしていた頃、やっぱり『コロコロコミック』から筆者のところへ原稿の依頼が来た。

 それで描き上げたのが、この「ザ・人面犬」である。

 副題が「人面犬特捜隊〈秘〉追跡レポート」で、筆者の肩書きが何と「摩訶不思議ライター」になっていた。

 人面犬が流行っていた頃、世相は人面魚や人面蜘蛛などの様々な人面物が一気に注目を浴びて活況を浴びていた。

 時代はちょうど80年代末で、その前にブームを巻き起こしていた「口避け女」と同様の「都市伝説」の一つだった。

 前後して大ブレイクする「学校の怪談物」ともマッチして、後の「走る二宮金次郎」や「トイレの花子さん」へと時代がなだれ込んでいった頃である。

 この頃、子供たちの間では、指先でシャープペンシルを回転させるシャーペンローリングが流行っていた。

 この時代に一緒に『コロコロコミック』に漫画を描いていた作家の殆どは姿を消した。

 トラック運転手になった人もいれば、田舎へ帰った人、サラリーマンになった 人・・・・栄枯盛衰は世の常とはいえ悲しいものがある。

 筆者は漫画家は死ぬまで漫画家でなければならないと思っているだけに、消えていく漫画家を見ると無情しか感じない。

 実際、手塚治虫氏を筆頭に藤子・F・不二雄、石ノ森章太郎氏・・・・等々のように漫画家は死ぬまで描き続けねばならない。

 だが人気商売でもあるため、出版社から声が掛からなくなれば黙って消えていくしか道は無いのだろう・・・・・。

 私は死ぬまで現役の漫画家として作品を出し続けるつもりである。

 案外、妖怪変化になっても不思議漫画を画いてたりして♪

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