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飛鳥昭雄の漫画家人生
第28回  スケッチブック
 中学一年生になった頃、クラスの友達付き合いより漫画世界の方に没入していた気がする。

 別に人間嫌いではなかったが、漫画世界の方が夢があり、将来、自分の進むべき方向を指し示していたように感じていたからだと思う。

 友達は大勢いたし、ガールフレンドもいつも何人かいた。

 当時流行っていた男女の交換日記もやっていたし、グループ交際も参加していたが、祝休日になると漫画世界に入り込んでいたように思う。

 これはその頃のスケッチブックの絵で、「鉄腕アトム」「鉄人28号」の影響で描いた巨大ロボットだ。

 次のページには、「ブラック1」と名付けていた、この巨大ロボットの解剖図が描いてあり、ちょうどアニメ版「鉄腕アトム」が始った頃なのか、自分のキャラクターがアニメ化されることを想定していたような兆しがある。

 実際、「ショック・サイエンス」は2度ほどアニメ化される機会があった。

 一つは、大友克洋氏の「MEMORIES」で知られるアニメ制作会社「4℃」から、社長と二人の監督と一緒に東京駅の八重洲地下街で会い、「ショック・サイエンス」のアニメ化が話し合われた。

 もう一つは、「ワンダーライフ」(小学館)に連載していた「ショック・サイエンス」を、元少年サンデーの室長が、あすかあきおの八頭身キャラを少年サンデーの漫画家に描かせ、原作だけを私に作らせる案を提案してきたときだ。

 それを受け入れれば、小学館がアニメ化させ「ワンダーライフ」を後押しさせるということだった。

 前者は予算の面で折り合いがつかず、後者は漫画が何たるかを元少年サンデーの某が分っていないとし、私の方から蹴ってアニメ化が具体化しなかったのである。

 まあ、その後も「ショック・サイエンス」はタイトルを変えながら未だに続いている以上、いつかはアニメ化されることもあるだろう。

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