◆『鉄道古写真帖』
者が子供の頃、電車といえば全てが木製だった。
それがいつの間にか金属製になり、今では軽量化からアルミ製へと変わっている。
特に汽車の客車のドアは手動式だったし、電車にしても車両から車両へは移れず、開閉ドアの前には直径10センチばかりの丸い柱が床から天井まで伸びていた。
乗客が車内で倒れないよう握るためである。
荷物棚も今のような金属網ではなく、丈夫で太い繊維を網にした物だったし、窓ガラスも木枠にはめ込まれていた。
今思い出しても、「銀河鉄道999」の鉄郎ではないが、木製の車両には何処と無く暖かい人間味がしたものである。
今回の『鉄道古写真帖』(新人物往来社)は、そういう時代を髣髴させてくれる懐かしい一冊である。
特に明治時代の客車には、タイムマシンがあれば乗ってみたいものである。たとえ乗り心地が悪くて速度が遅くても・・・・・・。■







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