◆『モノづくり誕生物語』
「モノづくり」誕生物語』(日刊工業新聞社)である!
これは壱〜伍まで発行され、副題として「親から子に伝える」とある。
中を開くと「電氣洗濯機」「石油ストーヴ」「チョコレート」「公衆電話」「田植機」「路線バス」・・・と古きよきアナログ世界が蘇ってくる。
それぞれに履歴書が添付されていて、発明者、製造者、責任者たちの“造”へのこだわりが記されている。モノづくりにアナログもデジタルも無い。
全五巻を読むと分かることだが、人間というのは“造”へのこだわりがあるという事実である。
男性は物体を利用して様々な製品を造るが、女性も自らの体で子供を造る・・・思えばどちらもモノづくりなのだ。
この本は時代を知る上でも結構役に立つ本である。モノづくりのこだわりを捨てたら最後、人は脱落し、国は凋落し、世界は滅亡に貧する。
まあ、そういう難しいことよりも、アナログ的世界を楽しめる暖かさがシリーズ全体に貫かれている本だった。■





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