◆『T.KITAHARA COLLECTION/ブリキ自動車』
NO.12




存知、ブリキの北原コレクションを扱った本である。
『T.KITAHARA COLLECTION/ブリキ自動車』(シンコー・ミュージック)は3冊シリーズで、
他に『T.KITAHARA COLLECTION/ブリキおもちゃ』『T.KITAHARA COLLECTION/ブリキロボット』がある。
私も相当昔の玩具でも捨てずに残しているので、こういうブリキ玩具コレクターには共感を覚えるので3冊セットで購入した。
子供の頃の記憶では、ブリキ玩具はけっこう頑丈に出来ていて、雑に扱っても長持ちした。
ところが、不思議でならなかったのは、世界のブリキ玩具の殆どを造っていた戦後の日本人が、どうしてアメリカ以上にアメリカ感覚をつかめていたかということだ。
しかし、よく考えて見れば、当時はアメリカのジープや進駐軍の兵隊たちがウヨウヨ街中闊歩していたのである。
当然、アメリカの雑誌はアチコチに捨てていっただろうし、アメリカのドリンクや菓子も日本に持ち込んできたはずだ。
要は今の沖縄と殆ど変らない状況だったのだ。
思うに、当時の日本は今よりアメリカの空気が入り込んでいて、東京も日本ではなく殆どアメリカだったのではなかったか?
そう思うと、ブリキ玩具の謎も解けるのである。■