◆『マーダー・ケースブック』
『マーダー・ケースブック』(デアゴスティーニ)は、非常に興味深いシリーズだった。
殺人事件専門週刊誌だが、表題に世界を震撼させた殺人事件の真実とあるように、人間の非常に深い一面を知るにはもってこいの96週シリーズだった。
全て揃えて読んだが、おかげで世界的に知られた殺人事件の犯人像、環境、動機、裏工作、逮捕の瞬間などがよく分かった。
日本の「安全神話」の崩壊と共に始まったこのこのシリーズは、社会的にも相当に意義が深かったように思う。
このシリーズで得た殺人事件の知識は、ちょうど同時期に進めていた、TVゲーム『THE UNSOLVED(ジ アンソルブド)』の原作にも応用させてもらった。
今はシリーズは廃刊のようだが、その内に再シリーズ化されるかもしれない。
悪魔の研究はしたくはないが、人間だけは本当に研究すればするほど面白い対象である。そのことがこのシリーズでよく分かった。
アメリカの出版社との契約だろうが、売上の一部が被害者の救済団体・機関に寄付されるとあるのも気に入ったところだ。■





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