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飛鳥昭雄の漫画家人生
第92回 サイクル輪平
 コロコロ・コミック時代の筆者は、超能力漫画より熱血的スポーツ漫画を目指していた。

 もちろんその熱き志は、編集部によって路線を変更せざるを得なくなるのだが・・・・・。

 まだスポーツ漫画家を志していた頃に描いたのが、BMX自転車漫画の『サイクル輪平』だった。

 掲載は、1983年7月号の「別冊コロコロ・コミック」(小学館)だったが、筆者的にはコロコロ時代で一番気に入っている。

 筆者を「藤子不二雄賞」で佳作入選させた編集部の意図は、「少年ジャンプ」で当時大ヒットしていた鳥山明がイラストっぽい絵柄を売りにしていたので、コロコロでもということだったようだ。

 そこで当時、イラストレーターだった筆者を取り込んだという話を後になって藤子プロのアシスタントから聞いた。

 そういえば、筆者は応募原稿の裏に“職業・イラストレーター”と確かに書いていた。人生、何が幸いになるか分からない。その応募漫画も、フリスビー競技を扱ったスポーツ漫画だった。

 『サイクル輪平』と共に掲載された『少林拳』の小林たつよし氏は、ずっと小学館の企画物を描いているようで、NHKの「地球大進化」の漫画版を描いているのも彼である。

 しかし、それでは漫画家ではなく絵描きにしか過ぎないのだが・・・・・第一線から退いたという感はいがめない。

 『マイコン電児ラン』のすがやみつる氏は、『ゲームセンターあらし』で一躍時の人となったが、21世紀になってからは殆ど名前を聞かなくなった。ところが、最近では戦記物の小説を時々書いているようだし、アーケードゲームであらしが復活するようだ。

 『ザ・超人マン』の立石佳太氏は、本誌で『超人キンタマン』も連載していたが、体を壊してから名前を聞かなかった。21世紀の末には小学館の『早おぼえことわざ』や『早おぼえ試験によくでる漢字熟語」等の学習漫画を描いていたようだが、最近では名前を聞かない。

 『チョロQ戦士コンバット弾』のたなかてつお氏は、大型トラックと飛行操縦の免許を持つ異質な漫画家だったが、元自衛隊と聞けば納得である。そのたなか氏はPCで漫画を描いているようで、「月刊Jウィングス」で『歴史をつくった航空人列伝』を漫画連載している。とにかく眉が太い元気なオッサンでした。

 『プラコン大作』のたかや健二氏は、別名でエロ漫画の方に行ってしまったとは聞いているが、元・藤子スタジオ出身ということで、今も時々小学館の学習漫画を描いているようだ。

 もうすぐ、この『コロコロ・コミック』を企画した新書が某出版社(小学館ではない)から出てくることが判明し、そのA編集長から偶然あるパーティの席で声を掛けられた。

 筆者も影ながら応援することになるが、中々面白い本になりそうである。

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