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飛鳥昭雄の漫画家人生
第14回  中一同窓絵
 中学一年生の時の同窓会で、小学六年生の担任と一緒に金剛山に登った。
夏休みだったことが絵の裏に書いてあり、参加したのは20人とあるので半分以下だった。

 当時は1クラス50人はいたからである。
この絵はその時のことを描いたものだが、相変わらず万年筆とブルーブラック・インクを使っている。

 当時、地面に転がっている石ころの書き方を自分でも非常にうまくなったと満悦していた。
石の階段もまるでレンガを積んだように規則的だったが、自分の目には非常にリアルに写っていた。
箸を持つ手もこれでリアルだと思っていたし、四本指でも全くおかしいとは思わなかった。

 なぜなら当時の手塚治虫氏のマンガはどれも四本指だったし、ディズニーアニメも全て四本指で当たり前だったからだ。

 おそらく小学生から中学生程度では現実と仮想世界の区別が、大人ほど明確になっていないのかもしれない。

 この頃になると、薄い水彩絵の具を塗った後で縁を万年筆で押さえている。もし逆ならインクが水で滲むところだが、どうやら散々それで失敗したことから何かを学び取ったらしい。

 だが、後にポスターカラー(不透明水彩絵の具)との遭遇で、このテクが使えなくなる。

 ポスターカラーを塗った後からペンを入れると、絵の具の上でインクがバァーと広がってしまうのである。滲むのではなく広がるのだ。
「透明水彩」と「不透明水彩」の違いが全く分からなかった私は、それ以後、この問題で頭を悩ませることになる。

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