◆『グリコのおまけ』 | ||
誰もが知っている“グリコのおまけ”を集大成したのがこの本である。 その名もズバリ『グリコのおまけ』(筑摩書房)だ。 今、見れば「こんな程度の物で有難がったものだ」とは思うが、なにしろ当時は物が無かった時代である。 今の「チョコエッグ」のように、オマケが主で菓子が従の時代ではない。本来の主旨から言えば、現代の方がおかしいのだ。本末転倒とも言える。 当時は、あくまでも一粒100メートルのグリコのキャラメルが主体で、オマケは付録に過ぎなかった。 だから我々は、キャラメルを食べるためにグリコを買った。 オマケはあくまでもオマケだから、1日遊んで飽きればポイだった。それがオマケの運命だし、オマケはその程度でよかった。 言いかえれば今のオタクのように、コレクションまでして残そうとは思わなかったのである。 だからグリコのオマケは一般家庭では殆ど残っておらず、希少価値が高いともいえるが、仮にどこかから大量に出てきたとしても、元々粗悪品なので果してどれだけの価値があるものかどうか・・・・。 筆者は、こうした本や博物館で見るだけで充分である。■ | NO.59 |
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