◆『Fascism/ファシズム』
回はいささか怖いタイトルの『Fascism/ファシズム』(心交社)である!
この本は元BBCの番組編成局長のスチュアート・フッドが書いてイギリスで発行された本の日本版だが、豊富なイラストで構成されて非常にファシズムのことが分りやすい。
本書はイタリア、ドイツ、スペイン、日本のそれぞれのファシズムを研究し、相当正確に分析されている。
これを読むとファシズムの根幹が何かということが非常に見えやすくなる。
ファシズムは絶えず形を変えて現れてくることがよく分る。
ファシズムは1945年の連合国の勝利で終わったはずだが、果たしてそうなのか?
右傾化していくように見える日本は大丈夫なのか、ファシズムを 打倒したはずのアメリカにファシズムが根吹いてはいないか・・・等々。
この本は怖い本だが、読んでおかないと容易にファシズムに呑み込まれていく大衆扇動の手口が分らなくなる。その意味でお勧めの1冊である。■





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