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飛鳥昭雄の漫画家人生
第21回  NO-?
 1965年ぐらいから翌年一杯にかけて、スパイ映画にはまっていた。
勿論、イアン・フレミング原作の「007」シリーズのことだが、TVでは「0011ナポレオン・ソロ」や「プリズナーNo6」などのスパイドラマが次々と登場していた。

 当時、劇画が描けなかった私は、リチャード本郷を主人公にした小説「NO−?」を書いていたのだ。中学三年生の頃だったが、劇画の影響で指が5本になった。面白いことに手塚治虫氏もこの頃から指が5本になっている。

「破滅を呼ぶ女」というタイトルで、男装の麗人の女性将校が登場したり、それなりにアクション描写もあって、自分では最初の小説への挑戦だった。

 結局、これが「THE UNSSOLVED」(角川書店)につながるわけだが、何でも恥ずかしがらずに挑戦し、一度挑戦したら夢を最後まで諦めないと夢がかなうということだ。

 私は様々な受賞者にいつも贈るのは、「有名作家は間違い無く諦めなかった者」という言葉である。だから私は「大気晩成」という言葉が好きなのだ。

 最近の若者は根性が希薄なのか、計算高いのか、才能があっても苦労があると簡単に諦めていく。おそらくインスタント人間が多いのだろう。

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