2004年春、アニメ界は『イノセンス』無しには語れない。 この本は徳間書店のズバリ『イノセンス』である。 帯に「決定版ムック」と記されてある通り、250ページを越える大型本である。 スタジオ・ジブリの関係もあって、徳間書店が取り仕切っているようで、フイルム・コミックから絵コンテ、創作ノート、小説までの美味しいところは徳間書店が抑えている。 他にも宝島社などが関連本を出しているが、徳間書店には及ばない。 それもそのはず、イノセンスのプロデューサーはジブリの大プロデューサー鈴木敏夫氏である。 聞くところによると、タイトルを『攻殻機動隊U』から『イノセンス』に変更させたのも、主題曲を団塊の世代なら懐かしい『Follow Me』にしたのも鈴木氏らしい。 押井守氏の力もさることながら、才能を更に生かすも殺すもプロデューサーが握っているようである。 宮崎駿氏の懐刀、裏のジブリの支配者とまで揶揄されるだけのことはありそうだ。■
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NO.76
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