◆『廃墟遊戯』
回は、ほとんど誰も扱わなかった分野を、写真に残しつづけた奇才、小林伸一郎氏の写真集『廃墟遊戯』(メディアファクトリー)である!
日本の廃墟を撮り続けて数十年、これまで何冊もの廃墟シリーズを出しつづけている。
これもその中の一冊だが、この本を見るまで、廃墟がこれほど美しく、且つ味のあるものとは思わなかった。
「古い地図帳を携えて、秘密の遊び場に向うように、私の旅ははじまった・・・・」と冒頭にあるように、廃墟の世界は、何処か団塊の世代の懐かしい思いでと直結している。
心の記憶の片隅にあった崩れかけた工場の光景なのだ。■






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