◆『朱雀&魔都東京』
回は『朱雀&魔都東京』(徳間書店)である!
徳間書店の人気シリーズ『朱雀十五』(藤木稟)の時代を特集したMOOKで、おどろおどろしい大正〜昭和初期の時代の帝都を特集している逸品。
浅草や吉原を中心に当時の異界を大特集している。
関東大震災の後、一気に訪れたエロ・グロ・ナンセンスの社会風土の中、様々な怪奇事件が帝都に起き始める。
大本教を中心とするカルト事件、玉の井殺人事件に代表される猟奇事件。それだけではない、一般社会でも新しい様相が帝都を中心に萌え出てくる。
モガ・モゴの出現、浅草六区の隆盛、新興カルト教団の出現、江戸川乱歩の登場・・・・世は正に新たなる日本を生み出していた。
その世界観を、藤木稟女史の朱雀十五シリーズを中核としながら展開させていく内容は正に圧巻。この一冊があれば当時の日本の様相が手に取るように見て取れる。
尚、朱雀十五とは女郎屋のメッカ、吉原に住み込む博覧強記の顧問弁護士で、長髪のイケメン探偵でもある。■





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