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 神秘 第43回
 神秘と「ハルマゲドン(最終戦争)」を並列させると、妙な組み合わせで、多分にミスキャスト的に見える。が、この世が消え去る事態を思えば、ハルマゲドンは神秘以外の何者でもない。なぜなら、この世を終わらせるのは神以外にないからだ。

 一般的に勘違いされているが、ハルマゲドン=人類滅亡ではない。これは本来別個で、ハルマゲドンと終末はイコールで直結していない。聖書学的には、前者はこの世の人々が起こす大戦争であり、後者は神の成す業である。前者は愚行だが、後者は神が定めたタイムテーブル上で起きる。

 ハルマゲドン=人類滅亡論は、「米ソ冷戦」の際に囁かれた、核ミサイルによる最終戦争が基盤になっている。人類を滅亡させる「相互報復」が徹底したからだ。ボタン一つで世界中に核ミサイルが発射され、仮に一部の人々が生き延びても、その後の「核の冬」によって、凍死するか飢え死にすると教えていた。
 しかし、『新約聖書」でいうハルマゲドンとは、イスラエルのメギドの地に、世界中の軍隊が集結する戦争をいう。

 様々な最新鋭兵器が駆使される現代戦にも関わらず、ローマ帝国時代よろしく無数の兵士が居並ぶハルマゲドンの戦争は、時代錯誤に見える。そのことからハルマゲドンの記述がおかしいといする軍事評論家の意見も出てくる。
 カトリック教徒の中には、同じように考える信者が多く、ハルマゲドンは法皇の力で防ぐことができると考えている伏しがある。筆者をイスラエルで案内したカトリックの日本人ガイドは、最後までメギドの地を案内することに抵抗を示した。メギドは何も無い平地に過ぎず、行くだけ時間の無駄といって譲らない。勿論、世界滅亡など信じてもいない。

 このガイドの言い分は、以前、メギドの地に連れて行ったプロテスタント一行の言動に不快感を覚えたからという。連れて行った牧師が、メギドの地に立って「この地にソ連軍が集結し、最後の大決戦が起きる」と説教するのを聞き、その後、旧ソ連が崩壊したことから、プロテスタントへの反感も手伝い、ハルマゲドンを否定するようになったらしい。
 筆者的には旧ソ連もロシアも同じことだが、カトリックのガイドはその時点で、終末予言も一緒に頭から消し去ったようだ。

 そこでハルマゲドンについて少し論評してみたい。近未来の戦争であるに関わらず、どうして地上戦中心になるかの謎だが、答えは簡単である。
 ハルマゲドンは、エルサレム近郊のメギドで起きる戦争だからだ。エルサレムは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地、つまり世界の大多数が信仰する「世界三大宗教」の聖地だからである。だからイスラム諸国の軍隊も、キリスト教のアメリカ・EU軍も、ユダヤ教のイスラエル軍も核兵器が使えない。通常兵器しか使えず、ロシア軍も、キリスト教徒とイスラム教で構成されるため同じことになる。現代戦でも、制覇するには地上戦が中核である以上、大国であっても地上軍を送り込むしかない。

 メギドに最大の軍勢を送り込むのは中国軍になるだろう。中国は共産主義国家で世界最大の“無神論国家“である。中国人にすれば核兵器を打ち込むのは屁でもない。「北京オリンピック」の際、非難を受けながらも世界を巡る聖火を、ガードする中国人たちが平気で消すような国である。

 日本も無神論では中国に負けない国で、家の宗教が仏教というのは建前であり嘘である。実際は仏教など信仰していないし、ほとんどの日本人は無宗教・無神論者だ。NHKは世界でも稀な「進化論」擁護国営放送局で、進化論主張番組を無数に流し、進化論教育を日本人に徹底させている。そのことから、日本人の多くは、最終段階で中国と歩調を合わせると考えられる。それを防ぐ鍵を握るのはやはり天皇になるだろう。

 聖書では、エルサレムにある嘆きの壁の上に「神殿(第3神殿)」が再建され、神聖な場所に「獣」が座るとある。獣はおそらくアメリカから出てくるため、エルサレムはアメリカ軍とその連合軍(この頃には世界政府軍)が守り、ロシアとイスラム連合軍が対峙する。そこへ中国軍が加わり三つ巴の状態が生まれるのだ。
 こういう状況は世界中にも波及し、アメリカでは州と州が対立して戦争状態に入り、インドとパキスタンは核戦争の状態に陥っていると思われる。

 聖書学的にはこの世界は終焉する。何事も初めがあれば終わりがあるのは世の常で、人に置き換えれば誕生は死を向かえるための必須条件だ。
 が、一つの間違いは、人類を滅亡させるのは核兵器ではなく、神の火ということである。プラズマと置き換えてもいい。神の火は太陽から、地下から、接近する新惑星から来るだろう。

 メギドの地に集結した世界中の軍隊は、恐怖に駆られ、大混乱の中で同士討ちをしながら全滅する。世界中も同様の有様となり、プラズマの火が避ける人々だけが、天空に浮揚し、地上の地獄の有様を目にすることになる。これを「空中携挙」という。地上には神の言葉を無視した人々や、カルトに走った宗教者と信徒、罪人たちが取り残される。
 地上の様子は、ハリウッド映画「2012」と似た地獄と化すが、私の推測ではそれをはるかに超える有様となるだろう。

(09/12/31)
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