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飛鳥昭雄の漫画家人生
第91回 一コマ漫画
 おそらくこれを描いたのは、筆者が22〜23歳頃だと思われる。

 当時、筆者のストーリー漫画が出版社に中々受け入れてもらえなかった頃で、1コマ漫画なら突破口があるかもしれないと模索していた時代だった。

 実際、20歳の頃に出した1コマ漫画が『週刊少年サンデー』に受け入れられる寸前まで行っていた。

 電報で、即刻、編集部まで連絡すべし云々とあったので掛けてみたら、毎週、サンデーの末尾に載せる1コマ漫画を描いてみないかという誘いだった。

 当時、苦し紛れに描いた1コマ漫画を受け入れてもらえたのは嬉しかったが、ストーリー漫画(特にSF漫画)を志していた筆者は、そのまま何もしないでほったらかしておいたのだ。

 今思えば、先方の好意に対して申し訳ないの一言だが、当時、社会経験も無い筆者は、1コマでも天下のサンデーから依頼が来るのなら、何十ページも描けば幾らでも仕事が舞い込んでくると本気で考えてしまったのである。

 甘いと言えば確かにその通りだが、当時の学校ではバイトが禁止されていたので社会がどういうものかという体験も知識も全く無かったのだ。

 それでも自分で判断した責任は負ったので、今のヒキコモリよりマシだとは思う・・・・・・。

 なんやかやで、その後、中々突破口が見つからなかったので、では1コマでやろうかと思って描いたのが、こういうSF的1コマ漫画だった。

 10作近く描いたが、結局、応募に出すことは無かった。

 筆者が、「ユーカリ社」という文具メーカーの企画室でイラストレーターとして働くことになったからである。

 今も、4コマ漫画は得意で、工学社の飛鳥本などで発表しているが、いずれ1コマ漫画も数十年ぶりに復活させようかと思っている。

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