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飛鳥昭雄の漫画家人生
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第87回 ザ・摩訶不思議ワールド |
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『ワンダーライフ』(小学館)に主戦場を移してからも、あすかあきお&サイ九郎コンビは時々『コロコロ・コミック』に里帰りしていた。
その一作が、1991年の春休み増刊号に掲載した『宇宙人地底出現説のひみつ』だった。
宇宙人がUFOに乗って地球内部から飛来する説に対する検証を行う内容で、小学生相手なので今の『ムー』のようなわけにはいかず、子供が楽しめる内容にしておいた。
プラズマの存在など『Mファイル』を開封するまで分からなかった頃でもあったが、今見ても相当なポイントまで匂わせているようだ。
これを見た子供たちが、数年後に「UFO2シリーズ」(KKベストセラーズ)や「ハイパーサイエンスコミックシリーズ」(講談社)に触れ、プラズマを知ったケースも多々あっただろう。
しかし、今から十数年前の作品というのに、今と全くペンタッチも絵柄も変わっていないというのは、画力が衰えていないというのが当たっているのか、進歩していないというのが当たっているのか分からなくなる。
ご存知とは思うが、どんな大家であれ、少しでも一線を退いた漫画家は必ずペンタッチが衰えている。
その最大の理由は、若い頃の意欲と情熱を維持できないことと、優秀なアシスタントが独立し漫画家の元からいなくなったからである。
さいとうたかお氏は今も鉛筆でアタリをとるだけで、後の全部をアシスタントが流れ作業でこなしていく。
本宮ひろし氏などは、主人公の目だけをぺン入れすることで業界に知られていた。
筆者などは、現在、タブレットを練習中で、アナログ半分・デジタル半分の段階である。
そのうち、全面デジタルに移行するが、四十ならぬ五十の手習いうところだ。■ |
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