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飛鳥昭雄の漫画家人生
第59回 極真会館からの手紙
 筆者が二十歳代の頃、つのだじろう氏の『空手バカ一代』(講談社)が登場し、映画館ではブルース・リーが銀幕の中で大暴れしていた。

『燃えよドラゴン』のポスターを最初に見た時、ヌンチャクを両手で広げた有名なポーズが大写しになっていた。

 筆者はそれを最初に見た時、これは暴力礼賛映画と思ってしまった。

 それに、当時のデザインと印刷技術が悪かったのだろう、リーのマッシュルームカットが黒いヘルメットに見えたので、カミナリ族(暴走族)と大同小異に思えたのだ。

 当時の日本の一般的常識も邪魔をした。空手は悪という常識だ。

 善は国技である柔道だったし、空手は姿三四郎によって倒されるのが常識で、柔よく剛を制すように空手は悪のイメージだった。

 しかし、二番館で初めてブルース・リーを見た時、自分の常識がぶっ飛んでしまった。

 こうして筆者は大阪で大山倍達総帥率いる「極真会館」に所属し、空手を学び始める事になる。

 漫画家を目指しながら、体力をつけるという目的もあったが、「力無き正義は無力、正義無き力も無力」に感銘したのである。

 当時は毎日本当に良く練習したし、体力も筋力もつけた。

「体力無き漫画は無力、漫画無き体力も無力」・・・・・というのが今も筆者の中で健在なのは、当時の影響が残っているのだろう。

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