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飛鳥昭雄の漫画家人生
第22回  宇宙パトロール
 小中学生の頃は、大学ノートにも漫画をけっこう描いていた。『宇宙パトロール』は、1963年6月20日と表紙に記しているので中学一年生のときの漫画だ。

 今なら小学生レベルの絵だが、中一なのでまあこんなものだろう。
主人公の名前が「ビールス」とは、あまり深くは考えないで付けたようだ。どこの親がそんな名前を子供に付けるだろうか?

 主人公の髪が薄いピンク色で、宇宙船にはアメリカのマークが付いている。
 艇長の名がボブで、隊長の名がスキニー、飼っている犬がモックでは、どこの国を思い描いた漫画か一目瞭然だ。

 当時、子供たちの頭の中は「アメリカは正義の国で、ソ連は悪の帝国」というのが常識だったのだ。

 別に進駐軍からチョコレートを貰った世代ではなかったが、毎日のTV番組でゴールデンタイムといえば、殆どがアメリカのTVドラマかアニメで占められていたのである。

 そう思うと、子供ならどうしてもアメリカ側に立ったものの見方をしてしまうのは無理からぬことだった。

 当時の漫画雑誌では、アメリカを舞台にしたり主人公にした漫画は殆ど無かったので、この面では脱日本だったようだ。というより接アメリカだったか・・・・・。

 相変わらずこの頃は、ブルーブラックインクの万年筆で主線も書けば、ベタも塗っていたようだ。色鉛筆を塗った漫画は私の作品では数点しかないので珍しい。

 ストーリーは、宇宙客船が宇宙ギャング団に破壊されたことを知った宇宙パトロールが、敵の超弩級宇宙船に全滅させられた・・・・と、ここまではよかったが、主人公のビールス少年は表紙を飾ったまま、ここで話が途切れてしまい最後まで登場しないで終わるのだ。

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